民間の信用情報機関が収集している経済的個人情報のうち、事故情報のことを「ブラックリスト」と呼んでいます。
信用情報機関には、銀行系、消費者金融系、信販系などがあり、いわゆる事故情報が共有されています。
したがって、いったん事故情報が登録されると、銀行・消費者金融・信販会社いずれにおいても、5年〜7年間は、新たな借入れが難しくなります。
逆に、事故情報がなければ、消費者金融に多くの借金があっても、自動車ローンの審査が通ったりします。
司法書士・弁護士などへ債務整理を依頼することにより、返済を停止することになるため(延滞)事故情報として登録されます。
完済している場合には、完済情報には追加情報登録できないため、事故情報は登録されないといわれています。
実際には借金がないのに返済を続けている状態(過払い状態)での、債務整理に関しては事故情報にしない方向で改正される見込みです。
ブラックリストの誤解
住宅ローン・自動車ローンは、返済が滞らない限り、家や車が引き上げられることはありません。
クレジットカードがつくれなくなります。(一部つくれる会社もあるそうです)
クレジットカードは返却が必要ですが、延滞がなければ、返却を求められないこともあります。
健康保険・生命保険は加入できます。
掛け金を支払っていれば年金も受け取れます。
運転免許の取得・更新には全く影響ありません。
戸籍・住民票には何ら記載されません。
いったん多重債務に陥ってしまった場合には、ブラックリストの回避は、第三者の援助でもない限り難しいのが現実です。
おまとめローンは一見利率が低下するので、債務者に有利に思われますが、多くの問題があります。
従来の他社の債務を引き直し計算することなく、新たに借入れるので、余計な利息が発生すること。
もし仮におまとめ前に既に過払い状態であった場合には、
過払い金につくはずだった利息5%+新規借入れ金に対して支払う18%前後の利息
二重の損失が発生します。
従来無担保債務であったものが、不動産(自宅等)担保になり、債権者の立場がより強くなってしまい、破産するしか債務整理方法がなくなるおそれが高いこと。
おまとめローンはあくまで金融商品です。
「債務一本化」などの甘い勧誘にのせられることなく、前向きな手続を選択してください。
破産者の財産は原則換価され(お金に換えて)、債権者に分配されます。
生命保険の解約返戻金や退職金見込額なども、一定額を超える場合には債権者に分配しなくてはいけません。
概ね99万円までの現金及び一般の家財道具(テレビ・冷蔵庫・パソコン・たんす・机など)は差押えできないため残ります。
破産者が明日からの生活に困窮するよう貶める制度ではありません。
選挙権はなくなりません。
家族には無関係(保証人は除く)
結婚等にも無関係
戸籍・住民票には何ら記載されません。
身分証明書と言う特殊な公文書(市区町村役場発行)に記載されますが、一部の資格取得申請などにしか使われていません。
警備員・保険外交員・証券外務員・宅建主任者・風俗営業者などは業務の制限があります。
免責決定が確定すればそれぞれの欠格期間後解除されます。
旅行・入院など長期間居住場所を離れるには許可が必要となりますが、日常生活には支障ないでしょう。
同時廃止事件では、郵便物の制限はありません。
破産すると、「官報」という政府発行の新聞のようなものに掲載されます。
一般人が見ることはほとんどなく、家族・友人・会社などにバレルことはほとんどありません。
また、勤務先を辞める必要はありません。
勤務先に破産が知れる事は通常ありません。
しかし勤務先や従業員共済などから借入れがある場合は勤務先が債権者となるため、破産の事情が知れます。
しかし、破産を理由に解雇する事はできません。ただ居辛くなるのも現実のようです。
ただ、債務整理手続全般に言えることですし、過度の滞納がある場合にもブラックリストに登録されます。
あくまで、民間の情報なので、戸籍・住民票は無関係です。
破産したことで大家さんから追い出されることはありませんが、家賃の延滞があった場合は、債務不履行で解除される事があります。
破産申立が原因ではありません。
持ち家の場合には、明け渡す必要があります。
申立後、即退去というわけではありません。
免責許可決定によっても免責されない(支払う必要がある)債権があります。それを非免責債権といいます。
非免責債権の例
税金
破産状態にあるのに、カードなどで商品を購入した代金
養育費 破産者が自営業者などの場合の使用人の給与債権など
破産申立てにあたり提出する債権者一覧に故意に記載しなかった債権者の債権
罰金など
財産があるのに財産目録に記載しなかった場合
親族などに無償で贈与し財産隠しをしていた場合
破産申立て直前にカードなどで商品を購入し、質入などで現金化していた場合
特定の債権者にだけ弁済していた場合
ギャンブル・投資・マルチなどの斜幸行為
破産状態にない旨のうそをついて財産を取得していた場合
財産関係の書類・帳簿を隠したり、改ざんした場合
虚偽の債権者一覧表を提出していた場合
裁判所の破産手続きに虚偽の証言などをした場合
財産隠しや詐欺的な借入れをしてしまうと免責許可が出なくなります。
返済のための新たな借入れが、免責不許可事由になってしまう恐れがあるので、早めに相談すべきです。
自己破産・免責許可決定を受けても、保証人には影響はありません。
保証人は債権者から保証債務につき追求を受けます。
その事により破産をためらう人が多いのも事実です。
しかし、なんら手続をしないで事態が好転するでしょうか。
場合によっては、保証人の方も債務整理手続が必要となります。
地方裁判所に申立書等を提出することによって手続は開始します。
原則として本人は、債務者審尋と免責許可決定のための審尋の2回裁判所に出頭する必要がありますが、出頭が不要な場合もあります。
申立てから免責許可決定確定まで概ね6ヶ月かかります。
司法書士には破産手続きの代理権がないため、書類作成者として手続を総合的にサポートしていきます。
裁判所に借金を減らしてもらうように申し立てる
借金の新たな返済方法(再生計画)を認めてもらう
その減った借金を原則3年で分割返済する
自己破産と違い、借金の返済が必要ですが、債務の大幅な減額が見込めるので、 自己破産できない事情のある債務者にとって有益な方法です。
「支払い不能のおそれ」の段階で申立てが出来る
マイホームや車などの財産を手放さずに借金問題を進められる
一定の資格制限がない(警備員・保険外交員など)
借金の原因がギャンブルや浪費でも利用できる
過去に破産・免責を受けていても利用できる
再生計画に従った借金返済が必要 返済が必要なので、一定の収入が見込めることが必要
破産も同様ですが、官報に公告される
自分の可処分所得額の2年分
自己の財産をすべて処分した場合に得られる金額
負債総額に応じた次の金額
| |
|
| 借金の額 | 最低返済額 |
| 100万円未満 | 全額 |
| 100万円以上 500万円未満 | 100万円 |
| 500万円以上1500万円未満 | 負債総額の5分の1 |
| 1500万円以上3000万円未満 | 300万円 |
| 3000万円以上5000万円未満 | 負債総額の10分の1 |
給与所得者個人再生ではこの![]()
![]()
の中で最も高い金額以上の返済が必要です。
小規模個人再生では
,
のうちの高い金額以上の返済が必要です。
100万円の3年分割では、月27777円。300万円では月83333円の返済が必要となります。
※可処分所得とは、自分の収入の合計額から税金・社会保険料や生活費用として政令で定められた額を引いた金額です。住んでいる地域や家族構成、年収などにより変化します。
個人再生には2種類あります。
小規模個人再生もともとは、小規模の自営業者が対象でしたが、自営業者でなくサラリーマンでも利用できます。 債務者の作成した再生計画に半数以上の債権者が反対しない事が必要です。 現在、小規模個人再生が主流になっています。
給与所得者個人再生小規模個人再生の要件を満たす場合で公務員やサラリーマンなど収入の変動が少ないと認められる方が対象 です。 収入の中から生活に必要な金額を除いた額(可処分所得)の2年分を3年間で分割返済します。 再生計画が法律に則ったものであればよく、債権者の同意はいりません。 過去7年の間に破産・免責確定を受けている場合は給与所得者個人再生は利用できません。
一番の違いは、小規模個人再生では債権者の消極的同意が必要であるのに対し、給与所得者個人再生では債権者の同意が不要である事です。
適用要件は小規模個人再生よりも厳しくなっていますが、債権者の同意が不要であるため再生計画の認可は受けやすくなっています。
ただ、給与所得者個人再生では可処分所得の2年分の返済が必要となるため、比較的給与の多い債務者では、小規模個人再生よりも返済額が多くなります。
そのため、給与所得者個人再生を利用できる人でも小規模個人再生手続を選択する方の割合が多くなっています。
個人再生手続の一番のメリットはローン中の住宅を残して債権額の元本カットが出来ることです。
他の債務整理手続では破産では住宅を残せませんし、特定調停・任意整理では、元本カットは困難です。
居住用建物を所有している事
夫婦共有持分でもOK。店舗兼用住宅では、住居部分の床面積が2分の1以上であること。
建物に住宅ローンの抵当権が設定されている事
銀行・保証会社などの住宅ローン。リフォームローン・借り換えローンでも可能
登記簿謄本に「年月日保証委託契約による求償債権」とあるのは保証会社の抵当権です。
建物に住宅ローン以外の担保が設定されていない事
サラ金・商工ローンなどの借入れで不動産担保ローンによる抵当権が設定されている場合は利用出来ません。
共同担保物件に後順位の担保が付いていない事
共同抵当とは2個以上の不動産を1つの債権の担保にすることです。
そのようにして借り入れた住宅以外の不動産に抵当権が設定されていると、利用出来ません。
分割払いであること
月々のローンの支払いの滞納などによって、住宅を失う(競売される)事の防止策であるため分割払いである必要があります。
住宅を残すためには、先に説明した再生債権の返済とは別に、住宅ローンの支払いが必要となるため、再生計画遂行中は切り詰めた生活が必要になります。
また、住宅資金特別条項を定めた再生計画案は、遂行が可能であると裁判所を充分に納得させることができるものでなくてはなりません。
そのため、住宅資金特別条項を利用するには、事前に金融機関と充分かつ具体的な協議が必要です。
地方裁判所に申立書等を提出することによって手続は開始します。
現在は本人の裁判所への出頭は不要の場合が多いです。
相談から、申立てを経て再生計画認可決定確定(手続終了)まで概ね6ヶ月かかります。
認可後1〜2ヶ月後から再生計画に沿った返済が始まります。
過払い金が発生していれば、返還請求が可能なのですが、貸金業者側は返還したくないのも事実であり、請求権全額の行使には様々な抵抗があります。
近年、貸金業者への過払い金の返還請求が相次いでいます。
平成19年夏現在において、一部貸金業者からの返還には期間を要するようになっています。
早めの手続きをおすすめします。
過払い金返還に関し、貸金業者側と争いになる問題点について解説します。
貸金業者は司法書士・弁護士からの取引履歴の請求には応じる義務があります。
しかし、一部の業者は、「応じない」「全部開示しない」「破棄した旨の主張」など全履歴の開示に余計な時間が必要な場合もあります。
利息制限法超過、出資法遵守の利息を受領する場合には、貸金業法で規定された厳格な要件を充たす必要があります。
ほとんどの業者が要件不備のため、グレーゾーン金利部分は原則返還義務があることになりますが、みなし弁済の成立を主張し、任意の返還には応じない姿勢の業者もいます。
平成19年7月13日最高裁判決により、業者からのみなし弁済の主張はなくなるものと思われます。
過払い金は、業者が保有しているため、返還するまでの間、利息が発生します。
利息発生の時期を遅らせ、利息の返還額を抑える旨の主張・抵抗があります。
近時の判例では「過払い金発生時点から利息が発生する」ことと認められました。
今後は「みなし弁済」「悪意の受益者」は争点・問題点にはならないと思われます。
過払い金返還請求権(不当利得返還請求権)の消滅時効期間は10年です。
起算点は、最終取引日からというのが大勢です。
長年取引を繰り返す間に、完済・再貸付・解約・限度額の増枠・利率変更など、貸金業者との間に、様々な契約関係が発生し・変更されていることがあります。
その場合、請求金額算定の計算方法について、貸金業者と見解の相違が生じます。
満額の回収には、訴訟手続が必要なケースが多くなります。