田舎の不動産の管理を押し付けられるぐらいなら「相続放棄」してしまおう。
一応、他の相続人から文句が出た時のために、相続財産を調査しておこう。

という趣旨の、相続放棄と相続財産の調査のご依頼を遂行しております。

戸籍の収集、公正証書遺言の検索まではすんなり完了しましたが、被相続人が取引していたと思われる金融機関での相続財産の調査、残高証明、開示に時間がかかっております。


事務所の近くに支店のある金融機関であればいいのですが、支店が近所にない場合には、郵送での調査(ご予算によりますが・・・)になってしまいます。(ちなみにゆうちょ銀行も窓口で受け付けですが、実際には相続センターへ回付され、時間がかかります。)

戸籍なども複数取得すれば、並行処理が可能となり、時間の短縮になるのですが、今回は予算的にもったいないので、順番にひとつずつの調査。

豆知識

ちなみに、このお話しは「法定相続情報制度」の施行前。現在では、戸籍1組から法定相続情報を何通も取得することが可能になっています。法定相続情報制度を利用することで、さまざまな相続手続を同時進行することが可能になりました。

相続開始から2週間程度経過したぐらいのタイミングで受任したのですが、すでに1カ月半経過し、気がつけば、熟慮期間が残り1カ月。

時間がない

調査対象は、あと1行ですので間に合う予定ですが、実際に相続財産の調査をすると、熟慮期間の3ヵ月って本当にあっという間です。

被相続人の生活状況・ご様子、つまり、相続財産に目星・心当たりがない場合には、相続財産の調査を3ヵ月で行うのは非常に厳しいのが現実です。

何も考えずに相続出来る方以外は、相続が起こったら速やかな行動が大切です。

相続の承認又は放棄の期間の伸長

そんな「熟慮する時間が足りない」って時には、熟慮期間を延長してもらう制度もあります。

それが「相続の承認又は放棄の期間の伸長」の申し立てです。

この申し立ても相続放棄と同じく、相続開始後3ヵ月以内に申し立てをする必要があります。
申し立て時に提出する戸籍等の必要書類も、相続放棄とほぼ同じです。

「相続放棄を検討しているけど、きちんと相続財産の調査もした上で・・・」とお考えの方は、相続の承認又は放棄の期間の伸長の申し立ても視野に入れて、じっくりと検討、熟慮されることをお勧めします。


当事務所では、これら相続財産の調査・公正証書遺言の検索・相続の承認又は放棄の期間の伸長など、相続放棄に限らず、相続に関する手続にすべて対応。

「相続」のお悩みはお気軽にご相談ください。