こんばんは、神戸の司法書士の塚本です。
今回は会社を買ったので登記をお願いしますってご依頼のお話し。

M&A

近頃は、「経営者の高齢化」や「跡継ぎがいない」などの理由で、会社を売って手放すケースが増えています。会社の売買、いわゆるM&Aです。廃業、解散するよりも、買ってくれる人がいるのであれば、その方がいいですよね。

会社を売り買いしたい!ってニーズが増えれば、それを扱うM&A仲介会社も増え、会社の売買、M&Aは、より活発になっていくのでしょう。

ところで、今回のお客様は、とあるM&A仲介業者さんを通じて、株式会社を買うことになりました。

株式会社を買う

株式会社を買うってことは、その株式会社が発行している株式を全部買うんです。それでM&A(買収)自体は完了。

M&A、会社を買ったときの登記

ですが、フツーはM&Aと同時に取締役などを変更するものです。

つまり、M&Aには登記が必要・・・司法書士の出番です。

有限会社もおなじです

ちなみに、有限会社も「特例有限会社」という名の株式会社ですので、株式の売買によって有限会社を買うことができます。

有限会社の設立が出来なくなって、もうすぐ20年なので、有限会社の経営者っていうだけで、箔が付きますし、役員の任期がないなどの有限会社ならではのメリットもありますね。

役員変更登記は当然として

M&A仲介業者さんから紹介された司法書士がメッチャ高い!!!

ってことで、当職に連絡を頂きました。

役員変更登記だけなら、◎十万円にはならないので、

  • どのような業務を依頼したのか?
  • M&Aについての目論見は?
  • M&Aに関する登記についてのご要望?

を伺ったところ、今回のケースでは以下の登記をすることになりました。

  • 取締役、代表取締役及び監査役の変更
  • 本店移転
  • 商号変更
  • 目的変更
  • 発行可能株式総数の変更
  • 株券を発行する旨の定めの廃止
  • 株式の譲渡制限に関する規定の変更
  • 取締役会設置会社に関する事項の廃止
  • 監査役設置会社に関する事項の廃止
  • 監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定めの廃止

かなりのボリュームになりました。(ほぼ、別の会社になってます。)

商法時代の昔ながらの会社をM&Aの機会にすっきりさせるには、これぐらいの登記が必要ですね。

司法書士は登記だけってことではありません。

で、これらに登記に必要な書類の作成はもちろんですが、株式の譲渡承認に関する書類の準備、契約書の不備のチェックや訂正、会社実印、印鑑カード、決算書など重要書類の引き渡し、株式売買代金の支払いなども当然確認させて頂きます。

たとえはよくないかもしれませんが、M&Aで会社を買うってことは、新車じゃなくて中古車を買うようなもの。予期せぬトラブルを抱えているかもしれません。ひょっとしたら、そのM&A仲介会社は、◎ッグモーターみたいな会社かも知れませんので。

安心して長く運転してもらうために、M&Aの登記も、司法書士にお任せくださいね!

必要な手続を適正価格で

当初の紹介された司法書士さんよりも、変更する登記の内容は増えたにもかかわらず、若干ですが費用を抑えることができ、喜んで頂けたようです。末永くお付き合いお願いします。