こんばんは!神戸の司法書士 塚本です。変なタイトルですが、正式な事件名なんです。ハイ。

今回は、これからも増えていくであろう、数世代間(ほったらかし)の相続登記と、古~い抵当権を抹消する裁判絡みの登記事件(抵当権設定登記抹消登記手続請求事件)をご紹介。

相続登記が義務化の影響は大きいですね

約2年前に依頼頂いた相続登記。そして相続した土地に設定されていた抵当権抹消登記。

相続登記は4世代前のもので、ご存命の相続人は30人超でした。

その相続登記が1年がかりで、ようやく完了し、次は抵当権の抹消登記。

もちろんのこと、抵当権者さんもご存命ではなく、抵当権者の相続人を1件ずつ戸籍取得して調査します。結局、こちらもご存命の相続人は30人超。

この相続人の方々を相手に、裁判手続で抵当権の抹消を請求します。

なぜ登記のためにわざわざ裁判をするのか?

相続が1世代で、相続人も数人であれば、抵当権という権利を相続登記して、相続人さんと共同で抹消することもあるかも知れませんが、これだけ古い抵当権で、相続人が多くなると、裁判によって抹消を求める方が、経済的になります。

被告(抵当権者の相続人さん)は、送達を受領してもらい、裁判に欠席してもらえれば、何の負担もなく、存在自体しらかったはずの抵当権を、原告が、原告の負担で消してくれるからです。

ようやく裁判がはじまります!

と言う訳で、8月頭に提訴した「抵当権設定登記抹消請求手続事件」、無事、被告へ送達されたようで、10月末、ようやく第1回目の口頭弁論期日を迎えました。(まあ早い方ですよ。)

今回相続した土地は、高知県。ってことで裁判の管轄は高知簡易裁判所になります。司法書士の塚本が原告さんの訴訟代理人として出廷しました。

現在では一部、訴訟手続きもオンライン化が導入されているのですが、今回の事案は、出廷が必要。

ってことで、4時間かけて、高知簡易裁判所へ乗り込みました。

あっという間に終了です。

裁判は、予定通り、被告は全員、不出廷ってことで、弁論終結、判決言い渡しとなりました。もちろん原告の勝訴です。

ちなみにこの裁判に要した時間は、たったの2分間。

無事、4時間かけて帰ります!せっかくなのでその前にちょっと寄り道を・・・

龍馬像
逆光で誰かわからんぜよ


司法書士の地味~なお仕事の紹介でした!