こんばんわ。神戸の司法書士の塚本です。

今日は、めずらしい登記事項証明書をGETしたのでご紹介します。

不動産登記での受付番号の役割

登記では、事件ごとに受付番号が付けられます。

例えば、よくある不動産の売買取引事例

「住宅ローン返済中の売主さんの物件を、ローンを利用して購入する」

なんてケースですと、

  1. 抵当権抹消
  2. 所有権移転
  3. 抵当権設定

の3件の登記が必要で、上の順番で行われるので、受付番号も3つ。1000番、1001番、1002番のように付されます。もちろん、この直後に登記申請すると1003、1004、・・・・となる訳です。

番号(箱)が足りない

で、先程のケースで、司法書士がうっかり、売主さんの住所が変わっていたことを見落としていたら・・・

前提が崩れてしまうので、登記の取り下げになります。もちろん1000~1002番の全部。

司法書士的には、金融機関からの信用喪失!詰み!

となるので、登記官に土下座をしてでも、●●を渡してでも、とにかく、うっかりしていた住所変更登記を割り込ませてもらうんです。(らしいです。私自身は経験ありません!ベテランの先生の会話では「箱が欲しい」なんて言ってますね~)

で、割り込みが成功?すると、そのあとの受付番号を全部繰り下げるなんて出来ないので、「-1」と、枝番を付けてもらうらしいです。

つまり、うっかりしていた住所変更登記が1000番に、1000番だった抵当権抹消登記が1000-1番に、所有権移転が1001番となるんですね。

人間だれでもミスはありますよ

不動産登記の受付番号に「ー1」

これですね。わたし的には買主さんの代理で所有権移転登記だけの申請で(売主側で抵当権抹消がありました)、何の落ち度も、ミスもなかったんですが、まあ勝手に、こんな番号を付けられてしまいました。

まあ、ミスは誰にでもありますよ。その後が大事ですよね(BOXINGの比嘉君も頑張ってね!)

ちなみにこの件では、ミスしたであろう側からは何の謝罪もありません!要りませんけど。

で、結局、依頼者さんに何か弊害は?と考えたところ、今後の処分の際にオンライン申請での受付番号の入力はどないすんの?となったので、やってみました!

未失効照会で、何度かチャレンジした結果、こんな感じで入力すると


不動産登記の受付番号に「ー1」

甲区 平成30年4月24日受付 第11796-1号
【回答】当該登記に係る登記識別情報が通知され、かつ、失効していません。

となりました。変な入力欄だと思っていたらこんな風に使うんですね。

システム上、ミスによる順番抜かしも想定内なのでしょうか?

こんなシステムにお世話にならないように、注意して業務に臨みま~す!