こんばんは!神戸の司法書士の塚本です。
申し立てた遺言執行者選任申し立ての件。
自筆の遺言で、身寄りのないおじさんから不動産を遺贈されたお客様からのご依頼です。
登記義務者は相続人全員または遺言執行者
この相続人ではない受遺者への遺贈の登記は、相続人全員の協力が必要になります。(遺言で遺言執行者の指定がない場合)
よくよく考えると、本来は、相続人がもらえるはずの相続財産を、相続人以外の誰かにプレゼントする(遺贈)ってお話しなんですよ。
相続人からすると、当然、面白い話ではありませんよね?
ということで、他人名義へ変更するための登記への協力なんてなかなか期待できません。
そこで、家庭裁判所へ遺言執行者選任の申し立てを行います。
遺言執行者が選任されると、相続人全員の協力がなくても、受遺者と遺言執行者で名義変更登記が可能なのです。
このケースでも、相続人さんは、遺贈自体に不満があるようで、遺贈の登記への協力は困難で、遺言執行者選任手続へとなりました。ちなみに遺言執行者は、私、司法書士の塚本です。
家裁さん大丈夫ですか?
裁判所へ申立書を提出し待つこと、数週間(コロナにしても遅い!)、ようやく家裁から連絡が・・・
相続人の意向確認てなんですの?
ちなみに家事事件手続法(第17節 遺言に関する侵犯事件)では、以下のように規定されています。
第二百十条 家庭裁判所は、次の各号に掲げる審判をする場合には、当該各号に定める者の陳述を聴かなければならない。
一 (略)
二 (略)
2 家庭裁判所は、遺言執行者の選任の審判をする場合には、遺言執行者となるべき者の意見を聴かなければならない。
相続人に意見聞く前に、遺言執行者となるべき私に聴いてね!ホーリツにそう書いてるでしょ!
まあ、結果、無事、何事もなく、遺言執行者に選任され、名義変更登記も完了しましたが、相続人が反対してるって、当り前やん!何のための遺言執行者やねん!って感じです!
裁判所の手続が必要な登記手続もお任せください!