不動産登記

財産分与で不動産の名義変更

よくご依頼頂く、財産分与による不動産の名義変更。

離婚には、協議離婚と調停(裁判)離婚がありますが、依頼の件数としてはほぼ同じぐらいです。
今回は、主に調停離婚について解説します。

離婚による財産分与登記と抱き合わせ販売?

当事務所の方針の重要な点の1つとして、「費用で疑念をもたれないこと」があります。

財産分与の費用も、「42,000円」としているのですが、財産分与の場合には、どうしても高くなってしまう傾向があります。

それは、財産分与の前提となる「氏名・住所の変更登記」が必要になるケースが多いからなんです。
決して抱き合わせ販売を行っているのではありません。

たとえば、調停離婚の場合には、当事者として調書には次のように記載されます。
(正輝さん所有の不動産を聖子さんへ分与すると想定しています。

当事者等及びその出頭状況
本 籍  兵庫県神戸市○○区○○町・・・・・・
住 所  兵庫県神戸市○○区○○町・・・・・・
申立人  ○ ○ 聖 子 (出頭)
同代理人弁護士  △ △  △ △

本 籍  申立人と同じ
住 所  申立人と同じ
(登記記録上の住所 兵庫県神戸市○○区□□町・・・・・・)   
相手方  □ □  正 輝 (出頭)

調停離婚になってしまうケースでは、すでに別居されていることが多く、不動産を手放す(分与する側)方が住所を移転されているケースが多いと思われます。

上のケースでは、正輝さんの住所に変更がある場合、財産分与には正輝さんの住所変更登記が必要になります。

また、不動産を夫婦で共有されていた場合で聖子さんが離婚によって氏を変更するケースでは、聖子さんの氏名の変更も合わせて行うことが考えられます。(そうしないと、旧姓の聖子さんと、婚姻時の聖子さんが共有しているように登記されます。)

前提登記が必要な理由についてはこちらで解説

これら以外にも、不動産について住宅ローンの登記(抵当権)がある場合には、さらに登記が必要になってしまいます。

ご相談の際に、あれこれお伺いしながら、追加料金が発生してしまうと説明するのは、大変恐縮なのですが、ご理解・ご了承下さい。

調停離婚による財産分与のメリット

正直、司法書士の立場としては、協議離婚よりも調停離婚の方がやりやすい部分があります。

それは、

  1. 調停調書にきちんと事実関係が記載されている
  2. 相手方と会うことなく手続が可能である

の2点でしょうか。

1点目としては、調停では、財産分与以外の諸条件(慰謝料・親権・面会・年金)などもきちんと話し合います。
したがって、調停調書が完成しているということは、すべての条件で合意が出来ている状態です。
また、登記手続きについても、

相手方は、申立人に対し、本件離婚に伴う財産分与として、本日、別紙目録記載の不動産を分与することとし、相手方は、申立人に対し、本日付け財産分与を原因とする所有権移転登記をする。ただし、登記手続費用は、申立人の負担とする。

と、きちんと記載されています。司法書士として確認すべき、人(当事者)・物(不動産)・意思・原因年月日、費用の負担者までが網羅されており、登記手続で手間取ることはありません。

相手方の協力は必要ありません

この、本日付け財産分与を原因とする所有権移転登記をするの文言により、相手方の意思が確認されていると判断出来るので、相手方の協力なくして(要するに相手方の印鑑証明書も権利証も不要で)名義変更が可能になるのです。

先に記載した、住所変更登記が必要な場合なども、相手方の協力を得ることなく進めることが可能になります。

この単独で名義変更が出来ることが、2点目のメリット。
つまり、「いざ登記手続・名義変更をしようと思ったら相手方が協力してくれない」などの心配が無いのです。

離婚した相手方が名義変更登記に協力しない!

調停離婚に対して、協議離婚では、きちんと公正証書で協議書を作っていても、相手方の協力なしに不動産の名義変更を行うことは出来ません。

相手方が協力してくれない場合には、結局のところ、裁判による解決になってしまいます。
そうなると、せっかく公正証書までつくったのに、さらに費用・時間かかってしまいます。

「協力が得られるか不安だ、心配だ、でも調停離婚はイヤだ!」そんな際は、方法があります。

離婚の前に、ぜひご相談ください。

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